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地域資源再発見-長崎の地域資源紹介-

特産物、加工品の長崎地域ブランドを、使い方、食べ方、楽しみ方を交えてわかりやすく紹介します。

Vol.1 ざぼん漬け

 中国から伝わった「ざぼん」は、春に驚くほど大きな果実(柑橘系)となりますが、厚い皮を剥くと、直径20cmくらいのものも半分くらいの実になってしまいます。
そのまま食べてもおいしく、柑橘系のくだものとしては水分が少ないのですが、しゃきしゃきとした食感とほんの少しの苦みが後味さわやかです。
このざぼんの中皮を砂糖漬けにしたものが、ご紹介する「ざぼん漬け」です。
「ざぼん漬け」は、実ではなく「皮」が主役なのです。
まるごとそのままの「ざぼん漬け」は、特殊な方法で中身を摘出してあるそうです。
一般的なものは、6分の1くらいかそれ以下にカットしてあるものです。
 また、限られた真夏の期間にだけ採れる若いざぼんを独特の製法で加工したものが写真にある円形の「ざぼん漬け」です。
普通のものよりも、まろやかでフレッシュな香りが特徴です。
 最近はドライフルーツが注目を集めていますが、その元祖ともいえるのが「さぼん漬け」。チョコレートをコーティングするなど新しいデザートしても注目される商品です。

Vol.2 からすみ

 からすみはボラなどの卵を塩漬けし、乾燥整形したものです。古くからギリシャやエジプトで作られ、日本には江戸時代に中国から長崎に伝来したといわれています。当初は、ボラではなくサワラの卵巣を使っていたため、少し黒っぽい色だったらしく、その形が唐(中国)の墨に似ていたから「からすみ」と呼ばれています。
 ボラはごく小さいときは「おぼこ」また「すばしり」、淡水に入りこんでくる頃を「いな」、また海に帰り成長したものを「ぼら」、またきわめて大きいものを「とど」などというそうで、出世魚といわれています。
昔は、朝鮮人参などと同じく不老長寿の妙薬として「からすみ」は珍重され、江戸時代には、徳川家へ代々献上されていました。当時は「越前のうに」、「三河のこのわた」とともに「天下の三珍」といわれていたそうです。
 
 現在でも採取卵巣数が少なく、製法が難しく手間がかかるため、「からすみ」は高価なものとされています。この「からすみ」はいろいろな作業を経てできあがるわけですが、一番手間がかかるのが乾燥です。10日間から天候によっては20日間も天日に干さなければ、あのきれいなアメ色にはなりません。
秋の青く高い空の下、野母崎で見られるアメ色の「からすみ」がいっぱいに並べられている風景はなんとも美しいものです。
 
 高価でなかなか手に入らない「からすみ」ですが、長崎ではからすみ専門店はもちろんのこと、市場の魚屋さんでも手作りの「からすみ」を販売しています。
「からすみ」は、そのまま薄切りにしてお酒のおつまみにするのが一般的です。最近はからすみのパスタなど、からすみを使ったいろいろなレシピが工夫されています。長崎ではぐくまれた伝統の味「からすみ」。ぜひ味わっていただきたいものです。
長崎商工会議所
〒850-8541
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FAX.095-822-0112/825-1490


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