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平成18年(2006)

47.長崎歴史文化観光検定試験を開始 (平成18年3月)

 長崎歴史文化観光検定(通称・長崎検定)の第1回検定試験(2級・3級)を実施した。試験には、一般市民のほか、ホテルやタクシー会社、銀行、電力会社など企業からの団体受験も多くあったほか、九州各県や関東・関西方面などからの受験者もあり、10歳の女の子から86歳の男性まで1884人が「長崎通」を目指して試験に挑んだ。
 同検定は、4月からの長崎さるく博’06の開催を前に、市民の観光に対する意識向上と観光ガイドの育成を目的としたもので、長崎の歴史や伝統文化、方言などについて、五者択一方式で100問が出題され、7割以上の正解で合格となるもの。
約1900名が受験した第1回長崎検定
 第1回の「長崎歴史文化観光検定(通称・長崎検定)」の実施を前に、受験対策講座を開催。対策講座の講師を務めたのは、長崎総合科学大学のブライアン・バークガフニ教授や長崎大学の若木太一教授、長崎歴史文化研究所の原田博二所長の3人で、いずれも長崎検定公式テキストブックの監修者。
 本所では、同講座を150人の定員で開催を準備。同検定への関心の高さから定員を上回る260人から申込みがあり、急遽、会場を増やしモニター中継での受講で対応した。
<長崎歴史文化観光検定・関連事業>
■平成20年1月  初の1級検定試験を実施
 本所は、第3回長崎検定(長崎歴史文化観光検定)を平成20年1月実施)から“長崎通”の中で最も達人の域に属する「1級検定」を実施し186人が挑戦した。
 2・3級が5者択一式の問題100題の出題に対して70%以上の得点で合格できるのに比べ、1級は50題の語句及び穴埋め記述と5題の短文記述となっており、高度な設問設定に加え、合格基準も得点の80%以上とされていることから合格率は4.8%の狭き門となった。
■平成20年5月  1級合格者・合格証贈呈式を開催
松藤会頭から合格証を贈呈される1級合格者
 平成20年5月10日、長崎歴史文化観光検定1級合格者への合格証書贈呈式を開催。合格者9人のうち8人が出席。
 松藤会頭は「長崎の活性化には観光振興が早道。皆さんの知識をいろいろな機会にぜひ生かして欲しい」と今後の活躍をお願いした。
 意見交換では、合格者から後進の励みになるような特典の付与や、より深く学ぶためのテーマ別の検定はどうかなどの多くの意見が出され、合格者の貴重な意見として、今後の事業への参考とした。
 合格率が低く終わった出題のレベルについては、1級として権威付けるものならこの程度は必要で、レベルは落とすべきでは無いとの意見で一致した。
■平成21年7月 長崎検定1級の会発足
 平成21年7月8日、長崎検定1級の取得者の合格者の情報交換や研究、定期的な勉強会など定期的な活動を行なう場として「長崎検定1級の会」を発足し、第一回の会合を開催した。
 会議には、これまでの一級合格者のうち11名と、検定主催者を代表して、本所上田副会頭をはじめ長崎検定検討委員会の委員らが出席。
 開会挨拶では上田副会頭より「長崎検定一級の会の発足は、長崎に関する市民レベルでのスペシャリストの集団が初めて生まれることであり、大きな意味を持つ。今後とも長崎検定の振興に力を貸してほしい」と激励。
 この後行なわれた協議では、会の規約を承認した後、役員の選任が行なわれ、会長に船津義海氏を、副会長に股張一男氏と栗須芳孝氏をそれぞれ選任した。 
<長崎歴史文化観光検定・実績>
(平成18年3月~平成21年3月)
 

48.日商PC検定試験を創設 (平成18年4月)

 本所では、これまで珠算、簿記、計算力・思考力、販売士、DCプランナー、ビジネス法務実務、カラーコーディネーター、福祉住環境コーディネーターなど8種目の検定試験を施行していたが、平成18年度より「日商PC検定試験」をネット試験(※)として新たに実施することとした。
 本格的なネット社会を迎え、情報通信ネットワークがビジネスインフラとして定着し、企業においてパソコン等の情報機器の活用が不可欠となる中、これまで実施していた「日本語文書処理技能検定」や「ビジネスコンピューティング試験」に問われてきたビジネス文書作成や業務データの処理・分析能力などに加え、情報機器及びこれらに繋がるネットワークの利活用による事務能力や情報収集等が極めて重要な能力として求められていた。
 この試験では、企業実務における文書作成や表計算などのアプリケーションソフトの利活用能力を問うとともに、ネットワーク環境下におけるIT活用に必要なスキルを問うもので、「文書作成」と「データ処理」の2分野で構成し、それぞれ独立した試験として施行された。
 なお、「日本語文書処理技能検定」や「ビジネスコンピューティング試験」については、平成17年度をもって終了することとなった。
 
(※)ネット試験 インターネットを介し、試験の実施から採点、合否判定をネット上で行なう試験

49.「長崎さるく博’06」への協力 (平成18年4月)

長崎さるく博‘06のオープニング式典
 平成18年4月1日、長崎市全域を舞台に、まちを歩いて長崎の歴史や文化に触れる、日本で初めてのまち歩き博覧会「長崎さるく博‘06」が開幕した。
 グラバー園で開催されたオープニング式典には、世界10カ国からの来賓はじめ約250名が出席。松藤悟長崎さるく博‘06推進委員長(本所会頭)が開幕宣言を行なった。
 さるく博‘06は、2003年度から市民を中心とした委員会で策定に取り組んだ「長崎市観光2006 アクションプラン」が基になっており、同プラン推進委員会委員に野﨑元治会頭が就任するなど、本所も推進に参画してきた。
 平成16年には、発展的に組織された「長崎さるく博‘06推進委員会」委員長に松藤悟会頭が就任。以降、さるく博’06の成功に向け、企業協賛金やイベント協賛、「さるく見聞館」の設置についての協力を精力的に行なった。
 また、さるく博‘06の開催に合わせ、飲食業、観光業従業員を対象とした食の安全や長崎らしい新商品開発のためのセミナーや接客サービス向上セミナーを開催し関連する企業の支援に努めたほか、これらをアピールするチラシを作成するなど、広報活動も積極的に実施した。
 こうした活動が実り、同博覧会は212日間の期間中、目標の960万人を上回る、延べ1,000万人を超える参加者を集め、大盛況のうちに終了した。
 さるく博‘06は、「長崎さるく」として現在も発展的に実施されており、地域おこしの新たなモデルとして、全国からの注目を集めている。

50.財政改革への取り組み<財政改革特別委員会設置> (平成18年4月)

 本所の財政は、生命共済制度等の共済事業収益の落ち込み、会費収入の減少等により、平成10年度から支出が収入を上回る赤字体質に陥り、毎年、運営積立金を取崩すことを前提とした予算を編成してきた。
 同時に、各種補助金においても段階的に縮減する方向が示されていたことから、中長期的な財政計画について見直しする必要に迫られていた。
 そこで、平成18年4月26日、財政改革特別委員会(林田武委員長)を設置。本所の財政の健全化、特に、単年度収支バランスの改善などを盛り込んだ「財政改革プラン」の策定に取り組むこととなった。
 同改革プランの検討にあたっては、収入増を図る一方で、特に経費の大幅削減に注力することを基本的な考え方とした。 
 収入については、貸会議室の休日及び夜間開放、テナントの効率的運用、会議所ニュース発刊に付加する形での有料PRチラシ配布サービス事業等による増収に努めることを盛り込んだ。また、支出の削減については、関係団体への負担金・助成金、イベント推進事業費、給与費について、大幅な削減見直しを行なうこととした。
 こうして、同年10月に、「長崎商工会議所財政改革プラン」を策定。平成20年度に単年度収支が黒字決算になるものと見込み、松藤会頭へ答申した。
 本所では早速、同プランに基づき財政改革を実行。増収策の検討や、経費削減の徹底に取り組む一方で、プランの進捗状況について定期的な検証を行なった。
 この結果、当初の予定より前倒しとなる平成19年度に単年度収支の黒字化を達成。翌平成20年度も同じく黒字決算を達成した。

51.長崎伝統芸能振興会「長崎市市政功労表彰」を受賞 (平成18年5月)

 長崎伝統芸能振興会(会長・松田皜一本所顧問)は「平成18年度長崎市表彰式」で市政功労表彰(団体)を受けた。
 これは、同振興会が長崎くんちの運営を通じて、長崎市の観光振興および経済の発展に貢献したことが認められ受賞したもの。
 同振興会は、昨年度も財団法人地域伝統芸能活用センターから、高円宮殿下記念地域伝統芸能賞を受賞しており、2年連続で地域振興に貢献していることが認められたこととなる。
 長崎伝統芸能振興会は、本所の外郭団体として昭和47年に発足。長崎くんちの円滑な運営、振興と伝統芸能の保存育成を目的に活動している。

52.超大型店出店計画について長与町などに要望 (平成18年6月)

 長崎県商工会議所連合会(会長・松藤悟本所会頭)など地元経済4団体は、イオンモール(株)が長与町に計画する約74000m²の超大型店を中核とする大規模開発計画について、同地区の農用地区域からの除外や農地転用及び開発許可が行なわれないよう長与町長、長与町議会議長にそれぞれ要望した。
開発許可が行なわれないよう長与町などに要望
 この要望は、このまま同計画が進むと長与町中心地区商店街が壊滅状態に陥ることはもちろんのこと、長崎市を含めた周辺地域にも多大な影響が予想されるため実施したもの。
 要望書を受け取った葉山町長は「本計画についてはまだ具体化していないし、これから問題点が出てくると思われるが、出店に関しては、町全体の活性化を考えるとできるだけ協力していきたい。既存の商店街についても振興策を検討していきたい」と述べた。
 一方、川口町議会議長は、「地元商店街のイベントやまつりに参加させていただいているが、地域文化の活気づく地元商店街の活性化に協力していきたい」と述べた。
 

53.長崎県三推進本部との懇談会を開催 (平成18年6月)

 長崎県は、平成18年度より組織再編を行ない、「観光振興推進本部」「企業振興・立地推進本部」「物産流通推進本部」の三推進本部を新設。これに伴い、本所の各部会・委員会の代表と各推進本部長との懇談会を開催した。
 
 ■物産流通推進本部との懇談会 (平成18年6月5日)
 懇談会には、本所から、田中副会頭はじめ、食糧・商業・水産部会の各正副部会長など11名が出席。長崎県から橋元和昌県物産流通推進本部長他6名が出席した。
 同推進本部は、県産品のブランド化や販路拡大、県産品の輸出促進等の推進を目的としており、橋元和昌本部長は民間の大手百貨店から登用された。
 席上、本所からメディアの有効活用、加工技術の普及促進、加工品の販売促進等を積極的に進めてほしいなどの意見が出され、それに対し、橋元本部長は「メディアの活用など、自社商品のプロモーションに関する指導に力を入れていきたい。商品力がある県産品を重点産品として位置付け、まず取り組む。その結果として県産品全体の底上げを目標としている。特に地産地消、加工技術の育成にも努めていきたい」と説明した。
 
 ■企業振興・立地推進本部との懇談会 (平成18年6月14日)
 懇談会には、本所から、片岡副会頭はじめ、経済産業政策委員長、造船造機部会長など16名と、松尾貢県企業振興・立地推進本部長他9名が出席した。
 同推進本部は、働く場所の確保、企業誘致、地場企業への支援、ベンチャー企業の育成などを推進することを目的としており、松尾貢本部長は産業機械メーカーを経て現職となった。
 松尾本部長からは「企業誘致に関しては、長崎県の産業、製造業の多層化を目指し、地場製造業と競合しない形での産業振興に取り組むことや、引き続き、女性の就業の場の確保にも努める。地場製造業振興には、今後、経済界の意見を十分に聞きながら積極的に取り組み、予算編成も行なう」などの説明があり、熱心な意見交換が行なわれた。
 
 ■観光振興推進本部との意見交換会 (平成18年6月15日)
 本所から、田中副会頭はじめ、運輸部会長、観光・コンベンション振興委員長、交通対策委員長など11名と、緒方國勝県観光振興推進本部長および久保一雄観光連盟専務理事他9名が出席した。
 同推進本部は、観光客やコンベンションの誘致など観光振興のための施策の企画や推進を目的としており、緒方本部長は大手旅行代理店からの就任。
観光振興推進本部との意見交換会
 緒方本部長より、同推進本部の重点取り組みとして、(1)団塊の世代をターゲットとした宿泊リピーターの確保 (2)本県と熊本県の特選食材を対比した大型集客キャンペーンの実施 (3)東アジア地域を重点地域とした外国人宿泊客の拡大 (4)携帯電話を活用したサービスや情報発信 (5)観光客の動向調査によるニーズの把握 (6)県民参加による観光地づくりを目指した条例の制定と観光振興基本計画の策定などの説明があった。
 その後の意見交換会では、官民協同で観光活性化策を検討する仕組み、または地域間を越えて観光問題を解決する機会を設けることなどの意見が出され、今後とも官民一体となって連携を図っていくことを申し合わせた。
長崎商工会議所
〒850-8541
長崎市桜町4-1 長崎商工会館2F
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